焼走り溶岩流の記事を書いたまま放置してしまった肝心の本編、全日本選手権ロードレース2014。もう3週間も前のレースのことを今頃書くというのもどうかと思われそうだけど、書かないのももったいないので書くことに。今年も全日本チャンピオンジャージを巡って各世代で熱い戦いが繰り広げられたんだからね!
そんなわけで1日目の6月28日(土)、プロの卵の卵くらい?の選手たちが繰り広げるU15〜U17〜ジュニアのレースをまずは振り返ってみる。写真は敬称略でお許しを。
早朝のスタート地点、いよいよ日本一を目指した戦いが始まる (c)Bisoh
この日最初の男子U17+U15の距離は79.0kmで、レース開始は8時。生活リズムがめちゃくちゃな人間にとっては実に早い。ホテルで少々遅くまで仕事をした自分は、数時間寝て5時起き。風呂に入り朝食を食べ、わずかな眠気に頭を支配されながらも車を会場の駐車場へ。近い宿を取っておいて良かった。
天気は快晴。岩手山は雲に隠れているが、風は心地よい。7時40分を過ぎたあたりからU17+U15の選手がスタートラインに並び始める。地元岩手の選手が選手宣誓を行うと、にわかに緊張感が高まってくる。自分は写真が撮りやすそうな少し離れた位置に移動。
男子U17+U15のスタートラインに並ぶ選手たち (c)Bisoh
EQADSの蠣崎優仁がスタートに備える (c)Bisoh
選手宣誓 (c)Bisoh
日が昇ってきてじわじわ暑くなってきた。高原とは言えもう6月末、日差しは強い。日焼け止めを塗っておいて良かったなあ。
…なんて考えているうちにレーススタート。慌てて歩道の端からカメラを構えて撮影。
快晴の中スタート。高原だけどちょっと暑い (c)Bisoh
あまり話す機会のない世代だけど、少し馴染みのある選手もいる。浅田顕監督の若手育成チーム、EQADS(エカーズ)の蠣崎優仁選手や、福島県・学法石川高の渡辺歩選手。
渡辺選手はかの震災もあり、2011年のEQADSのトレーニング合宿では走り込み不足で同世代の選手達についていくのもやっとだったのを見ているのだけど、この日は先頭集団で最後までレースを展開、5位入賞を果たした。蠣崎選手も苦しみながらも14位完走。2人とも成長しているなあと、しみじみ。
先頭集団で走る渡辺歩(学法石川高) (c)Bisoh
先頭集団が長い坂を上っていく (c)Bisoh
大町健斗(チームサイクルプラス)が集団から抜け出しを図る (c)Bisoh
先頭集団から仕掛けた大町健斗(チームサイクルプラス) (c)Bisoh
蠣崎優仁(EQADS)を含む集団が遅れてやってくる (c)Bisoh
このU17+U15、優勝したのは沢田桂太郎選手(東北高校)。平均時速は34.77km/hだった。前日の全日本TTも勝っていて2冠!かっこいい。
このゴール、先行した吉岡衛選手(奈良北高)が一度突き放し、ゴール数メートル手前で勝利を確信してガッツポーズ。しかしこれがいけなかった。ゴール地点は上り。このガッツポーズにより失速し、最後まで追い込んだ沢田選手に差し切られ2着となってしまった。
彼らを見て、かつてミラノ・サンレモで同じことをしてオスカル・フレイレに差され優勝を逃したエリック・ツァベルを思い出す。勝負は最後までわからない。わずか数センチで勝負を決するスプリント勝負ならなおさら。ゴールラインを切るまで気を抜いてはいけないのだ。おそらく差した方も差された方も、それが身に染みてわかったんじゃないかな、と思う。
最終周回に入る先頭集団 (c)Bisoh
吉岡衛(奈良北高)が抜け出して先行、ゴール直前でガッツポーズをするが… (c)Bisoh
最後まで踏み切った沢田桂太郎(東北高)が差し切ってゴールラインを先頭で超えた (c)Bisoh
女子の出走は21名と少ない。あまり昔のことは知らないけれど、ここ10年くらいを見る限り、特に出場人数は増えていない気がする。競技人口の多さはそのまま強い選手を生み出す土壌になる。下の世代の競技者がいまだ少ないのは残念だ。
男子U17+U15とは5分差スタートのため、移動はせず同じポイントで撮影してから周回コースへ向かった。
女子ジュニア+U17がスタート (c)Bisoh
青空の下、周回コースへ向かう若き女子選手たち (c)Bisoh
1周目は集団のまま推移。展開があったのは2周目から。10人ほどになった先頭集団から梶原悠未選手(筑波大付属坂戸高)がアタック、単独で抜け出してぐいぐい差をつけていく。自分が撮影していたポイントではもう後続集団は見えず。
2周目の上りまでは10人ほどの集団で推移 (c)Bisoh
梶原悠未(筑波大付属坂戸高)が後続を突き放して独走開始 (c)Bisoh
梶原悠未(筑波大付属坂戸高)を追いにかかる坂口聖香(日本体育大) (c)Bisoh
元々少人数ゆえ前から離れてしまうと厳しい戦いになる (c)Bisoh
梶原選手、この後は一切の追走を許さずひたすら独り旅、そのままゴールまで押し切って優勝!平均時速は32.25km/h。彼女も沢田選手と同様、全日本TTとの2冠達成。強かった。4月のチャレンジサイクルロードレースA-Fクラスでも勝っているし、全国高校選抜は2km個人追抜き、女子スクラッチ、個人ロードレースの3冠、6月のアジア・ジュニア選手権ではTTもロードも銀メダル。今年に入って際立つ存在になってきた。
昨年の全日本で女子ジュニアチャンピオンとなった坂口聖香選手(日本体育大)は、途中で梶原選手を追走する動きを見せるなどしたものの、2位争いの集団スプリントに遅れを取り、8位フィニッシュ。妹の楓華選手(パナソニックレディース)は10位。2位は大谷杏奈選手(桜丘高)、3位は細谷夢菜選手(浦和工高)が獲った。細谷選手はU17で最上位、このカテゴリーの勝者となった。
ゴール前に集結するプレスの皆さん (c)Bisoh
先頭でゴール前にやってきた梶原悠未(筑波大付属坂戸高) (c)Bisoh
独走でゴールに向かう梶原悠未(筑波大付属坂戸高) (c)Bisoh
梶原悠未(筑波大付属坂戸高)が独走で優勝を決めた! (c)Bisoh
2位争いのスプリントは大谷杏奈(桜丘高)が取った (c)Bisoh
こうして早朝から始まったレースはひと区切り。次は11:00に男子U23、11:05に男子ジュニアが続けてスタートする。前日に買っておいたパンやおにぎりを頬張りながら再びスタート地点へ歩いていった。
そんなわけで1日目の6月28日(土)、プロの卵の卵くらい?の選手たちが繰り広げるU15〜U17〜ジュニアのレースをまずは振り返ってみる。写真は敬称略でお許しを。

この日最初の男子U17+U15の距離は79.0kmで、レース開始は8時。生活リズムがめちゃくちゃな人間にとっては実に早い。ホテルで少々遅くまで仕事をした自分は、数時間寝て5時起き。風呂に入り朝食を食べ、わずかな眠気に頭を支配されながらも車を会場の駐車場へ。近い宿を取っておいて良かった。
天気は快晴。岩手山は雲に隠れているが、風は心地よい。7時40分を過ぎたあたりからU17+U15の選手がスタートラインに並び始める。地元岩手の選手が選手宣誓を行うと、にわかに緊張感が高まってくる。自分は写真が撮りやすそうな少し離れた位置に移動。
男子U17+U15



日が昇ってきてじわじわ暑くなってきた。高原とは言えもう6月末、日差しは強い。日焼け止めを塗っておいて良かったなあ。
…なんて考えているうちにレーススタート。慌てて歩道の端からカメラを構えて撮影。

あまり話す機会のない世代だけど、少し馴染みのある選手もいる。浅田顕監督の若手育成チーム、EQADS(エカーズ)の蠣崎優仁選手や、福島県・学法石川高の渡辺歩選手。
渡辺選手はかの震災もあり、2011年のEQADSのトレーニング合宿では走り込み不足で同世代の選手達についていくのもやっとだったのを見ているのだけど、この日は先頭集団で最後までレースを展開、5位入賞を果たした。蠣崎選手も苦しみながらも14位完走。2人とも成長しているなあと、しみじみ。





このU17+U15、優勝したのは沢田桂太郎選手(東北高校)。平均時速は34.77km/hだった。前日の全日本TTも勝っていて2冠!かっこいい。
このゴール、先行した吉岡衛選手(奈良北高)が一度突き放し、ゴール数メートル手前で勝利を確信してガッツポーズ。しかしこれがいけなかった。ゴール地点は上り。このガッツポーズにより失速し、最後まで追い込んだ沢田選手に差し切られ2着となってしまった。
彼らを見て、かつてミラノ・サンレモで同じことをしてオスカル・フレイレに差され優勝を逃したエリック・ツァベルを思い出す。勝負は最後までわからない。わずか数センチで勝負を決するスプリント勝負ならなおさら。ゴールラインを切るまで気を抜いてはいけないのだ。おそらく差した方も差された方も、それが身に染みてわかったんじゃないかな、と思う。



女子ジュニア+U17
続いて女子U17。これ、レースは男子U17+U15と並行して行われており、少し遅れて8時5分にスタートしている。63.2kmと距離が短いため、男子よりは早くゴールする。女子の出走は21名と少ない。あまり昔のことは知らないけれど、ここ10年くらいを見る限り、特に出場人数は増えていない気がする。競技人口の多さはそのまま強い選手を生み出す土壌になる。下の世代の競技者がいまだ少ないのは残念だ。
男子U17+U15とは5分差スタートのため、移動はせず同じポイントで撮影してから周回コースへ向かった。


1周目は集団のまま推移。展開があったのは2周目から。10人ほどになった先頭集団から梶原悠未選手(筑波大付属坂戸高)がアタック、単独で抜け出してぐいぐい差をつけていく。自分が撮影していたポイントではもう後続集団は見えず。




梶原選手、この後は一切の追走を許さずひたすら独り旅、そのままゴールまで押し切って優勝!平均時速は32.25km/h。彼女も沢田選手と同様、全日本TTとの2冠達成。強かった。4月のチャレンジサイクルロードレースA-Fクラスでも勝っているし、全国高校選抜は2km個人追抜き、女子スクラッチ、個人ロードレースの3冠、6月のアジア・ジュニア選手権ではTTもロードも銀メダル。今年に入って際立つ存在になってきた。
昨年の全日本で女子ジュニアチャンピオンとなった坂口聖香選手(日本体育大)は、途中で梶原選手を追走する動きを見せるなどしたものの、2位争いの集団スプリントに遅れを取り、8位フィニッシュ。妹の楓華選手(パナソニックレディース)は10位。2位は大谷杏奈選手(桜丘高)、3位は細谷夢菜選手(浦和工高)が獲った。細谷選手はU17で最上位、このカテゴリーの勝者となった。





こうして早朝から始まったレースはひと区切り。次は11:00に男子U23、11:05に男子ジュニアが続けてスタートする。前日に買っておいたパンやおにぎりを頬張りながら再びスタート地点へ歩いていった。
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