ハーマンミラーのセイルチェアを買ってきしみを解決するまで

2013/05/06(月) - 00:27 | bisoh
長年使ったワークチェアがだいぶくたびれたため、先日ハーマンミラーのセイルチェアを購入した。この椅子、基本性能は良いのだけれど、使って1週間ほどできしみがだんだん酷くなってきた。これが思った以上に動くたび音がしてうるさい。次第に耐えられなくなってきたので、解消すべくポイントを探ってみた。

セイルチェアと無節操に育つ我が家の植物たちセイルチェアと無節操に育つ我が家の植物たち (c)Bisoh
結果的にそれは簡単に見つかった。きしみの原因は、3つのネジ。椅子の真下から見た時に見えるネジ1つと、座面を前にスライドした時に見える2つのネジ。これらをきっちり締めればOK。どれも外から見える位置にあるため、あとは工具の問題。

このネジの形状は、普通のプラスマイナスや六角でなく、六角星型形状のヘックスローブで、サイズはT40。工具の形状も重要で、座面の下に隠れている部分を締めるには、ドライバーのような直線形状でなく、L字型で、しかも長さと高さがあまりないレンチが必要。

幸い我が家にはT40のビットと、それをはめ込む短いL字型レンチのどちらもあったので、それを使った。レンチ自体は長さがギリギリだったけど、どうにかなった。

下から見たセイルチェア。左右に伸びるアームの真ん中に1個目のネジがある下から見たセイルチェア。左右に伸びるアームの真ん中に1個目のネジがある (c)Bisoh座面を前にスライドさせると現れるネジ2つ。これは背面側から撮った写真座面を前にスライドさせると現れるネジ2つ。これは背面側から撮った写真 (c)Bisoh

T40のビットと安物の短めレンチ。これより短ければ使えるはずT40のビットと安物の短めレンチ。これより短ければ使えるはず (c)BisohT40のビットをつけたところT40のビットをつけたところ (c)Bisoh

あとは3つとも慎重に、ゆっくりと力をかけて増し締めするだけ。作業中のきしみの解消具合は、背面の上にある、ネットとYタワー先端との接合部の2点を押したり引いたりしてチェックするとわかりやすい。背面のネットを止めるネジも少し緩かったので、ついでに増し締めしておしまい。

追記:ネジの締め具合は、単にガッチリ固く締めれば良いというのでなくて、鳴りにくくなるポイントがある。わずかに緩めると良くなる場合も。よりかかってみながら何度か微調整することをお勧めする。

自分はこの作業をしたことで、あまり音はしなくなった。まだギギギっとやかましく鳴る荷重ポイントはあるものの、仕事中のちょっとした動きで鳴ることはなくなり心穏やかに。

この音のことはともかくとして、デザインやワークチェアとしての座り心地はなかなか。背面が薄く、上方がすぼまって見た目がスッキリしているのが好き。腕のストレッチなんかもしやすい。後ろへのリクライニングについては、一番緩めても戻りの反発力が強め。背面を倒し気味に作業するタイプの人にはお勧め出来ないかも。逆に自分のように前傾気味で作業するタイプの人には、背面のネットがしっかりサポートしてくれて心地良いと思う。

座面も結構下がるので、低身長な人にも合う椅子。身長低いとそもそもあまり選択肢ないからね…。その中でもセイルチェアはデザインと価格のバランスがよく取れたワークチェアだと思う。

ただ、検索してみても「セイルチェア きしみ」なんてワードが高い順位で出てくる。やはり気になる人は多いようだから、構造的に改良するか、製造時のネジの締め具合をやや強くするかした方がいいんじゃないだろうか。それだけでこの椅子の評価がもう一つ上がりそうなだけにもったいない。

6/17追記:セイルチェアを分解して、問題のポイントにゴム板を入れることでさらに音鳴りを抑制出来たので、また近々書く予定。

7/9追記:ようやくバラしてゴム板入れた続編をアップ。下の「関係ありそうなページ」のリンクからどうぞ。