発売から半年近くなり、我慢出来ずにソニーのAPS-Cフラッグシップ『α6500』を買ってしまった。今まで使ってきたα6000と比べて実際どうなのよ、とα6000の下取り前にこの2台を比べてみた。並べている写真で特に注釈がなければ、左か上がα6000、右か下がα6500。
Sony α6500の箱 (c)Bisoh
α6500と付属品。説明書/保証書等、ACアダプター、USBケーブル、バッテリー、ストラップ、アイピースカップ、本体 (c)Bisoh
見た目はあまりα6000と変わらないようでいて、全てにおいてグレードアップしているα6500 (c)Bisoh
マグネシウム合金ボディと塗装のおかげで、フラッシュは少し立派な雰囲気に。でもガイドナンバーは『6』でα6000と変わらず。ポップアップ量も同じ。自分は基本的に外付けフラッシュを使うので、保険の保険と言う感じ。いっそフラッシュをなくして何か別機能のためのスペースとして使ってくれた方が良いかも。
バッテリーはNP-FW50と、これもα6000と同じ。ボディだけ購入すると、充電器が付属せずボディにACアダプターとUSBケーブルを繋いで充電する事になるのも一緒。フラッグシップ的な位置づけのモデルなので、充電器くらいつけてもらいたかった気がする。
とは言えNP-FW50を使用するソニーのカメラを使っている人なら、自分と同様に追加で充電器やバッテリーを複数購入している方が多いと思うので、それほど大きな問題ではないかも。
もちろんα6500も相変わらずバッテリーがギュンギュン減っていくため、1日撮るならバッテリー3〜4本は最低限必要。新型フルサイズミラーレス機のα9で、ついにNP-FW50の約2倍の容量を持つNP-FZ100が発表・採用されたので、今後それを下位機種にも採用してくれるといいなと思う。多少の重量増は仕方がない。
側面のフタを開けると、マイクロUSB端子、HDMIマイクロ端子、マイク端子が出てくる。マイクロUSBの下は充電ランプ (c)Bisoh
フラッシュをポップアップしたところ (c)Bisoh
フラッシュはα6000と同じGN6、位置などにも変化なし (c)Bisoh
バッテリーもα6000と同じNP-FW50 (c)Bisoh
フタを開けた後のバッテリー固定用の青いレバーも位置や形状が変更されていた。そして毎度ながらどこかしらの写真を撮り忘れてしまうわけで、今回はココ。どうもすみません。
フタのロックレバーも今までは戻りバネがあって勝手に戻ってくれていたのが、α6500は手動でロックする必要がある。自分は特に問題なかったけれど、レバーが壊れやすかったりしたのか、フタが開けづらいと言った話があったのかもしれない。数回開け閉めしたら気にならなくなったから、単に慣れの問題で済むレベルではあり。
α6000とα6500の底面。α6500は三脚用ネジ穴の位置が変わったように見えるけれど、本体の厚みが増したせいで、それほど位置の違いはない (c)Bisoh
バッテリー&SDカード用のフタの形状が変わった。中のバッテリーロックレバーも形や位置が変わっている (c)Bisoh
α6500のフタのロックは、戻りバネがなくなって、指でスライドさせる必要がある (c)Bisoh
α6500は、上からスライドして入れるタイプの、他社の一眼レフなどでは至極当たり前の外れにくい構造となった。小さなツメで引っ掛けるだけの構造だった、外れやすく落ちやすく紛失しやすかったクソ仕様のアイピースカップ『FDA-EP10』とは、これでオサラバ。新型のクレバーなアイピースカップの品番は『FDA-EP17』。
全然もたないバッテリーもそうだけど、ソニーはユーザ側からすればわかりきっている問題を長らく放置する事があって、そこは今後どうにかしてもらいたいところ。
α6000とα6500を並べて上から見たところ (c)Bisoh
α6000のアイピースカップは小さなツメでひっかけるだけの物。非常に紛失しやすかった (c)Bisoh
α6500のアイピースカップは、上からスライドして入れるタイプに。しっかり嵌まるので、紛失の心配はほとんどなさそう (c)Bisoh
アイピースカップの形状はだいぶ変わっている(左・α6000、右α6500) (c)Bisoh
もう一つの大きな変化、グリップ。前に張り出してフィット感が増した (c)Bisoh
上から見てもこの通り。カスタムボタンが位置を変えてC1とC2が並んで置かれている (c)Bisoh
α6500のグリップは、握ってみると確かにわかる安定感 (c)Bisoh
タッチパネル&タッチパッドは、フォーカスエリアの移動に使うだけの機能。批判もよく見かけるが、あった方が断然いい。自分にとっては使う頻度は高く、必須の機能と言える。
ソニー的にタッチパネルとタッチパネルは違う機能のようで、
『タッチパネル』=背面液晶に被写体を表示している際に、タッチした場所にフォーカスエリアを一瞬で移動する機能。
『タッチパッド』=EVF使用時に背面液晶の全体 or 右半分 or 右4分の1を使ってフォーカスエリアをドラッグする機能。
と言うことらしい。
タッチパッドの時に反応の遅延があるので、これが滑らかに指の動きについてきてくれたら完璧。よく要望として見かけるタッチシャッターは手ブレを誘引するし、タッチした瞬間にシャッターを切りたいわけでなかったりする事が多いから、自分としては必要なし。ちゃんとレリーズボタンでシャッターを切る方が安心。
レリーズボタンも形状や感触に改良が加えられている (c)Bisoh
各ダイヤルはカッチリシッカリ感が増した。回転時のクリック音も静かで良い感じ (c)Bisoh
この現象がα6500ではなくなる。背面液晶を起こしている時は、センサーに物が近づいてもEVFへの切り替えはキャンセルされ、背面液晶への表示が持続される。これでどんな場所でも二眼レフやハッセルブラッドみたいな中判カメラ的構え方が出来る。
前から見たα6000とα6500 (c)Bisoh
4KとかWiFiのマークがあるファインダー周り (c)Bisoh
液晶を持ち上げていると、背面液晶への表示がキープされ、EVFに切り替わらなくなった。地味だけど嬉しい改良の1つ (c)Bisoh
重さはどうかと言うと、α6000はバッテリーとメモリースティックまで合わせた重量が約344g、α6500が同状態で約453gと、109g増となっている。確かにα6000よりズッシリ感はあるのだけど、それでも軽い。高剛性ボディと防塵防滴がついたと思えば、この重量増は納得して使える。グリップが良くなったため、撮影時の取り回しはむしろ良くなってる。
α6500 + SEL1670Z (c)Bisoh
α6500 + SEL1670Z、後ろから (c)Bisoh
この機能でこの大きさ、素晴らしい (c)Bisoh
レンズを装着しても、取り回しが非常に楽 (c)Bisoh
大きさはα6000と大差なく、キヤノンのAPS-Cフラッグシップ、EOS 7D Mark IIと並べてみれば写真の通り、かなり小さい。実使用重量はレンズをSEL1670Zにして、ニンジャカメラストラップを付けた状態でも850gと、1kgを大きく下回る。α6000と同様に、移動が多い撮影時には荷物の容積が減らせ、重さによる疲労も軽減出来るので、大きなアドバンテージとなる。
EOS 7D Mark IIと並べてみた。同じAPS-Cフラッグシップでこの違い (c)Bisoh
使用時を想定した重量測定。バッテリーとSDカードを入れ、ニンジャカメラストラップまで含めても850g。最高 (c)Bisoh
さて、今回はここまで。他の機能やAFや画質などについても書きたいけれど、疲れたのでまた今度。トータルの評価としては、これ一台で大半の現場に対応出来ると確信したため、α6000に加えてEOS 7D Mark IIも下取りに出したくらい(資金繰りが苦しかったとも言う)。
そしてこの後すぐ、EOS 5D Mark IIIやレンズ群も含めた全てのキヤノンの機材を下取りに出すことになるのだけど、その理由はまた次か、次の次くらいの記事で書くことになるかと。これを書いてる今日が、代わりにやってくるカメラの発売日。



端子やフラッシュ、バッテリー
まず地味なところから。背面から向かって左側にある端子の並びはこれまで通り。上からマルチ/マイクロUSB端子、HDMIマイクロ端子、マイク端子が並ぶ。充電ランプも見える。α6500は、USBから給電しながら撮影も出来る。マグネシウム合金ボディと塗装のおかげで、フラッシュは少し立派な雰囲気に。でもガイドナンバーは『6』でα6000と変わらず。ポップアップ量も同じ。自分は基本的に外付けフラッシュを使うので、保険の保険と言う感じ。いっそフラッシュをなくして何か別機能のためのスペースとして使ってくれた方が良いかも。
バッテリーはNP-FW50と、これもα6000と同じ。ボディだけ購入すると、充電器が付属せずボディにACアダプターとUSBケーブルを繋いで充電する事になるのも一緒。フラッグシップ的な位置づけのモデルなので、充電器くらいつけてもらいたかった気がする。
とは言えNP-FW50を使用するソニーのカメラを使っている人なら、自分と同様に追加で充電器やバッテリーを複数購入している方が多いと思うので、それほど大きな問題ではないかも。
もちろんα6500も相変わらずバッテリーがギュンギュン減っていくため、1日撮るならバッテリー3〜4本は最低限必要。新型フルサイズミラーレス機のα9で、ついにNP-FW50の約2倍の容量を持つNP-FZ100が発表・採用されたので、今後それを下位機種にも採用してくれるといいなと思う。多少の重量増は仕方がない。




底面、バッテリー部分の違い
意外と変わっていたのが底面のバッテリー&SDカードにアクセスするためのフタ。今までグリップ部の下部全面がフタだったのが、最小限の面積になっている。フタを開けた後のバッテリー固定用の青いレバーも位置や形状が変更されていた。そして毎度ながらどこかしらの写真を撮り忘れてしまうわけで、今回はココ。どうもすみません。
フタのロックレバーも今までは戻りバネがあって勝手に戻ってくれていたのが、α6500は手動でロックする必要がある。自分は特に問題なかったけれど、レバーが壊れやすかったりしたのか、フタが開けづらいと言った話があったのかもしれない。数回開け閉めしたら気にならなくなったから、単に慣れの問題で済むレベルではあり。



アイピースカップは、ようやく紛失しにくい構造に
超重要でマストだった変更がついに実現!NEX-7、α6000と使ってきて、長年改良される事がなかったアイピースカップの構造がようやく!ついに!改善された。α6500は、上からスライドして入れるタイプの、他社の一眼レフなどでは至極当たり前の外れにくい構造となった。小さなツメで引っ掛けるだけの構造だった、外れやすく落ちやすく紛失しやすかったクソ仕様のアイピースカップ『FDA-EP10』とは、これでオサラバ。新型のクレバーなアイピースカップの品番は『FDA-EP17』。
全然もたないバッテリーもそうだけど、ソニーはユーザ側からすればわかりきっている問題を長らく放置する事があって、そこは今後どうにかしてもらいたいところ。




グリップ形状の変更 より握りやすく
グリップ形状の感触は、個人的にかなり良くなった。嬉しい。前後の厚みが増してしっかり指にかかるから、重いレンズを付けた際もホールドしやすい。軽量コンパクトゆえ、フロントヘビーになりやすいα6000シリーズだけに、この改良には拍手を贈りたい。カスタムボタンも1つ増えてC1、C2がレリーズボタンの後ろに来た。従来のC2はC3になった。このC1、C2も結構押しやすくて好き。


操作部の感触など
特に文句ないかなー。ダイヤル類は回転が静かで適度な重さがあって良いと思う。レリーズボタンも押し込みの感触が変わって、半押し〜レリーズまで無駄な引っかかり感がなくなっている。タッチパネル&タッチパッドは、フォーカスエリアの移動に使うだけの機能。批判もよく見かけるが、あった方が断然いい。自分にとっては使う頻度は高く、必須の機能と言える。
ソニー的にタッチパネルとタッチパネルは違う機能のようで、
『タッチパネル』=背面液晶に被写体を表示している際に、タッチした場所にフォーカスエリアを一瞬で移動する機能。
『タッチパッド』=EVF使用時に背面液晶の全体 or 右半分 or 右4分の1を使ってフォーカスエリアをドラッグする機能。
と言うことらしい。
タッチパッドの時に反応の遅延があるので、これが滑らかに指の動きについてきてくれたら完璧。よく要望として見かけるタッチシャッターは手ブレを誘引するし、タッチした瞬間にシャッターを切りたいわけでなかったりする事が多いから、自分としては必要なし。ちゃんとレリーズボタンでシャッターを切る方が安心。


背面液晶チルト時はEVFオフになった
これも目立たないけど、嬉しい改良。α6000では背面液晶を上に向けて、お腹の前にカメラを持ってきた時、引きが取れないとEVF横のセンサーが反応して、背面液晶オフ/EVFオンとなってしまい、肝心の背面液晶の画面は真っ暗なんて事がよくあった。この現象がα6500ではなくなる。背面液晶を起こしている時は、センサーに物が近づいてもEVFへの切り替えはキャンセルされ、背面液晶への表示が持続される。これでどんな場所でも二眼レフやハッセルブラッドみたいな中判カメラ的構え方が出来る。



剛性、大きさ、重量について
剛性は何度も書いた通り、プラボディからマグネシウム合金ボディに変わったことで、かなりアップしている。実際に触れてみたら確実にわかる堅牢さがある。重さはどうかと言うと、α6000はバッテリーとメモリースティックまで合わせた重量が約344g、α6500が同状態で約453gと、109g増となっている。確かにα6000よりズッシリ感はあるのだけど、それでも軽い。高剛性ボディと防塵防滴がついたと思えば、この重量増は納得して使える。グリップが良くなったため、撮影時の取り回しはむしろ良くなってる。




大きさはα6000と大差なく、キヤノンのAPS-Cフラッグシップ、EOS 7D Mark IIと並べてみれば写真の通り、かなり小さい。実使用重量はレンズをSEL1670Zにして、ニンジャカメラストラップを付けた状態でも850gと、1kgを大きく下回る。α6000と同様に、移動が多い撮影時には荷物の容積が減らせ、重さによる疲労も軽減出来るので、大きなアドバンテージとなる。


さて、今回はここまで。他の機能やAFや画質などについても書きたいけれど、疲れたのでまた今度。トータルの評価としては、これ一台で大半の現場に対応出来ると確信したため、α6000に加えてEOS 7D Mark IIも下取りに出したくらい(資金繰りが苦しかったとも言う)。
そしてこの後すぐ、EOS 5D Mark IIIやレンズ群も含めた全てのキヤノンの機材を下取りに出すことになるのだけど、その理由はまた次か、次の次くらいの記事で書くことになるかと。これを書いてる今日が、代わりにやってくるカメラの発売日。