SAMYANGの超広角単焦点レンズ『AF 1.8mm F2.8 FE』がやってきた。ズームはないけど、ソニーEマウントのフルサイズ一眼カメラ対応で、F2.8の明るさに本体重量145gと言う軽さ。これは普段の気軽なお出かけにマッチしそうだなと思って買ってみた。購入時の価格は新品で税込み46,620円。

SAMYANG AF 1.8mm F2.8 FE本体と外箱とケースSAMYANG AF 1.8mm F2.8 FE本体と外箱とケース (c)Bisoh
付属品はフード、前後レンズキャップ、それとレンズケース。このケースは円筒形のセミハードタイプで、折り畳めたりはしない。しっかり感があるし、外側の表面に適度な柔らさがあるため、バッグに入れた際に他の物も傷つけずに済む。しかしレンズを出して空になってもコンパクトに出来ない点は、このタイプのケースにつきまとう悩ましさ。

ボディもフードも樹脂製で、マウントパーツは金属。低価格帯で軽量化と剛性のバランスを考えればベストの素材選択。フードは外側が光沢、内側はマット。形が丸っとしていてかわいい。

付属のレンズケース付属のレンズケース (c)Bisohレンズはフードを逆付けするとケースに収まるレンズはフードを逆付けするとケースに収まる (c)Bisoh

フードは丸っとしていて可愛らしいフードは丸っとしていて可愛らしい (c)Bisoh反射を抑えるため、フード内側はマット仕上げしてある反射を抑えるため、フード内側はマット仕上げしてある (c)Bisoh

レンズキャップもディティールまで丁寧な造形レンズキャップもディティールまで丁寧な造形 (c)Bisoh

SAMYANG AF 1.8mm F2.8 FE スペック

カタログ値はこんな感じ。

焦点距離18mm
明るさF2.8-F22
レンズ構成8群9枚
画角フルサイズ:100.1°
APS-C:76.2°
大きさ60.5×φ63.5mm
重さ145g
フィルター径58mm
最短撮影距離0.25m
最大撮影倍率0.09倍
絞り羽根7枚

ソニーα9に装着したSAMYANG AF 18mm F2.8 FEソニーα9に装着したSAMYANG AF 18mm F2.8 FE (c)Bisoh
上から上から (c)Bisoh横から横から (c)Bisoh

左上から左上から (c)Bisoh正面から見たところ正面から見たところ (c)Bisoh

実際の重量とサイズ感

このSAMYANG AF 1.8mm F2.8 FE、本体重量は145gだけど、実際に持ち出す際には当然ながらフードやケースの重量や体積も計算に入れないといけない。それを想定して重量を測定してみた。

まず、前後レンズキャップとフードを合わせたレンズ重量は「174g」。ケースは「33g」で、合わせると「207g」。これが実際の最大持ち出し重量と言うことになる。近頃の大きめスマホ1台分と考えたら良いかなと。本体のみから50g程度の増量なので、バッグに入れてしまえばその差は全く感じられない。

レンズ本体+フード+前後キャップ=174gレンズ本体+フード+前後キャップ=174g (c)Bisohケース単体は33gケース単体は33g (c)Bisoh

レンズ本体+フード+前後キャップにケースも加えると207gレンズ本体+フード+前後キャップにケースも加えると207g (c)Bisoh
そのコンパクトなサイズ感は手にしてみるとよくわかる。超広角ズームのSEL1635Zや、標準ズームのSEL2470ZやSEL24105Gと比べると圧倒的に小さい。これで重さも最大207g増にしかならないので、やはり標準ズームにプラスワンして出かけるには最高のレンズかも。

このレンズとSEL2470Zに加え、望遠域70〜300mmまでをカバーするSEL70300Gと組み合わせれば、超広角から望遠までカバーしつつカバンも軽くなる。望遠が必要なければ、SEL70300Gを外して標準ズームにSEL24105Gを選べば機動力を高められる。

手にするとそのコンパクトさがよくわかるSAMYANG AF 18mm F2.8 FE手にするとそのコンパクトさがよくわかるSAMYANG AF 18mm F2.8 FE (c)Bisoh
サイズ比較。左からSEL2470Z、AF 18mm F2.8 FE、SEL1635Zサイズ比較。左からSEL2470Z、AF 18mm F2.8 FE、SEL1635Z (c)Bisoh
SEL70300G、SEL2470Z、AF 18mm F2.8 FEを一緒に持ち出せば、軽量ながら広い焦点距離でフルサイズ画質を楽しめるカメラシステムにSEL70300G、SEL2470Z、AF 18mm F2.8 FEを一緒に持ち出せば、軽量ながら広い焦点距離でフルサイズ画質を楽しめるカメラシステムに (c)Bisoh望遠がいらなければ、SEL24105Gとの組み合わせが楽で良き望遠がいらなければ、SEL24105Gとの組み合わせが楽で良き (c)Bisoh

ちなみにSEL70300GとSEL24105Gのレンズフードの凸凹は、レインカバーがズレないようにするための自作ストッパー。耐水性・耐候性のある屋外用接着剤を使い、ゴム板をフードに貼り合わせてある。

自転車ロードレースなんかは、どれだけ雨でも屋外で歩き回ることになるので、雨水を防ぐにはこういう工夫が必要になってくる。自分は割と雨男で、現場へ行く度に雨に降られるのだけど、この工作を施したカメラやレンズは不具合を発症したことなし。結露はさすがに避けられないけど、アウターズームタイプのレンズはズーミングを繰り返してレンズ内部の空気を入れ替えると結露解消が早い(部品の摩耗は心配になるけどね…)。

使い勝手レビュー

まず実際に持ち歩いて使ってみた感じ、取り回しは最高に良い。流行の瞳AFもちゃんと機能する。レンズがあまりに軽くてコンパクトなので、いっそカメラ2台体制にして、このAF 1.8mm F2.8 FEとSEL2470Zあたりを付けっぱなしで出かけても良いかも、とすら思ってしまった。

フォーカスリングの回転フィールは軽すぎず重すぎず。よく追い込んであるなあと感心。AFでピントを合わせた後、MFでもピントを追い込めるDMF(ダイナミックマニュアルフォーカス)にも対応している。

手のひらにα9のボディごと載るサイズ手のひらにα9のボディごと載るサイズ (c)Bisoh
フォーカスホールドボタンやAF/MF切替スイッチと言った物は一切なし。自分は他のレンズでもほぼ使っていないため、なくても大丈夫。お値段にも影響するしね。

AF速度はそこそこで、遅くはないものの、純正レンズほど速くもない。なので、高速で動いたり不規則に動き回るような被写体相手だと少し厳しい。F値を絞り込んでも撮れる場面なら、そうして被写界深度を稼ぐのが得策。

フォーカシング時は微かな動作音が聞こえてくる。AF-Cで使っていると、フォーカシングの間鳴り続ける。音量自体は周囲に音がしている状況ならほとんど聞こえくなる程度のもの。

ただし動画では内蔵マイクがAF動作音を拾うので、撮影時の音声込みで素材を使うような場合は、外付けマイク+ケーブルを用い、カメラからマイクを離して必要な音だけ拾った方が良いと思う。

実写レビュー

それでは雑な作例をいくつか。写真はα9のRAWで撮影し、全てLightroomで現像。補正は読み込み後に露光量を1/3〜1/2段前後いじったものがいくつかあるけれど、その他の補正は一切行っていないほぼ撮って出し。もちろんレンズ補正もなし。

歪曲はタル型で、ハッキリとわかるレベルで出る。ビシっと直線出したい被写体には向かないけれど、超広角のスナップレンズとしてはこれも味わい。斜めからパースつけて撮ったりすると気にならない。

最短撮影距離25cmは、少しもどかしめ。小さな被写体にはもう少し寄ってパースとボケを効かせたいと思う場面あり。被写体が10cm以上あるなら問題なし。

歪曲はタル型(F2.8、1/125、ISO1600)歪曲はタル型(F2.8、1/125、ISO1600) (c)Bisoh
最短撮影距離で真ん中のミニフィグにピントを合わせて撮影(F2.8、1/160、ISO1600)最短撮影距離で真ん中のミニフィグにピントを合わせて撮影(F2.8、1/160、ISO1600) (c)Bisoh
合焦面をピクセル等倍にしたところ。ISO1600で少しノイズがあるけど、$マーク周囲の細かい模様まで解像しているのがわかる合焦面をピクセル等倍にしたところ。ISO1600で少しノイズがあるけど、$マーク周囲の細かい模様まで解像しているのがわかる (c)Bisoh
あと、みんな気になる解像感。中央付近は、開放でも2400万画素のα9で撮って見ている分にはバッチリ。画面の隅の方は中央よりはわずかに落ちるものの、良好な解像。画面全体でフリンジの発生もかなり抑えられている。

木を見上げて真ん中へんにピントを合わせて撮影(F8、1/60、ISO100)木を見上げて真ん中へんにピントを合わせて撮影(F8、1/60、ISO100) (c)Bisoh
合焦している中央付近のピクセル等倍合焦している中央付近のピクセル等倍 (c)Bisoh
写真右上隅のピクセル等倍。中央部より解像が落ちているとも言えるけど、被写界深度の話で、合焦面から離れてややボケしてるせいもあるような写真右上隅のピクセル等倍。中央部より解像が落ちているとも言えるけど、被写界深度の話で、合焦面から離れてややボケしてるせいもあるような (c)Bisoh
逆光耐性は低め。太陽が画面内や画面近くに来る構図になると、ゴーストがハッキリと現れる。絞り値や角度によりゴーストの形は変わるが、どの値でもあまり綺麗とは言えない。もちろんゴーストが出ない角度もあるのだけど、発生する角度の方が多いので、画面作りに少々苦労する時がある。光芒は整っているし、フレアもさほど気にならないだけに本当に惜しい。

とは言え、これは太陽のような強い光源の場合で、普通の室内のLED電球くらいの光源なら、画面に入れてもゴーストはあまり発生しない。

絞り7枚羽が作るAF 18mm F2.8 FEの光芒。綺麗だと思う(F8、1/30、ISO100)絞り7枚羽が作るAF 18mm F2.8 FEの光芒。綺麗だと思う(F8、1/30、ISO100) (c)Bisoh
開放でゴーストが一番出た角度を撮影(F2.8、1/200、ISO100)開放でゴーストが一番出た角度を撮影(F2.8、1/200、ISO100) (c)Bisoh絞り込んでいくとまた違ったゴーストになる(F8、1/25、ISO100)絞り込んでいくとまた違ったゴーストになる(F8、1/25、ISO100) (c)Bisoh

屋内のLED電球くらいならゴーストやフレアはそう出ない(F4、1/50、ISO1600)屋内のLED電球くらいならゴーストやフレアはそう出ない(F4、1/50、ISO1600) (c)Bisoh
逆光でのゴースト発生がもったいない感じではあるけれど、フルサイズセンサー対応の超広角レンズとして、AF付き、F2.8の明るさで、このサイズと価格を実現したのは素晴らしいと思う。標準ズーム以外の焦点距離を使ってみたい初心者の人にも、価格的にオススメしやすいレンズの1つかなと。

その他の作例

あえて逆光多め。全てRAW撮影、Lightroomで補正せずの撮って出し。

ベンチにひとり佇む人(F2.8、1/1250、ISO100)ベンチにひとり佇む人(F2.8、1/1250、ISO100) (c)Bisoh
MY DOSNOVENTA。ハイコントラストな場面も、白トビせず粘ってくれる(F2.8、1/800、ISO100)MY DOSNOVENTA。ハイコントラストな場面も、白トビせず粘ってくれる(F2.8、1/800、ISO100) (c)Bisoh
ススキ(F8、1/800、ISO100)ススキ(F8、1/800、ISO100) (c)Bisoh
ススキ(F8、1/800、ISO100)ススキ(F8、1/800、ISO100) (c)Bisoh
野川を横切る西武多摩川線(F5.6、1/800、ISO400)野川を横切る西武多摩川線(F5.6、1/800、ISO400) (c)Bisoh
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