新型コロナのおかげで外出自粛となり、退屈気分が高まる昨今、マンフロットのAdvanced2シリーズの1つ「MA2 コンパクト バックパック」を買ってみた。品番は「MB MA2-BP-C」。ノートPC+カメラ1台と言う必要最小限の荷物で移動する時に使いたいなと。この小型バックパックにどこまで入るか試したり、使い勝手なども検証しながら撮影してみた。
Manfrotto MB MA2-BP-C (c)Bisoh
以前から使っているINCASE DSLR Pro Packとのサイズ比較。MB MA2-BP-C、結構小さい (c)Bisoh
横からの比較 (c)Bisoh
この製品、アマゾンでは「ヴァイテックイメージング」と言う括りで出てくるのだけど、これは販売代理業者の社名っぽい。あまり意識した事はなかったのだけど、ZITZOやLOWEPROなどカメラ用品系ブランドをいろいろ取り扱っている会社らしい。ちなみに「MB MA2-BP-C」は、アマゾンの選択肢の容量表記に15.3Lとあるやつだ。
とまあこんな感じ。
Manfrotto MB MA2-BP-C 正面 (c)Bisoh
Manfrotto MB MA2-BP-C 背面 (c)Bisoh
MB MA2-BP-Cの左手側 (c)Bisoh
MB MA2-BP-Cの右手側 (c)Bisoh
上から見たMB MA2-BP-C (c)Bisoh
MB MA2-BP-Cの底面。フラットかつ濡れや汚れに強そう (c)Bisoh
MB MA2-BP-C付属のレインカバー。軽くてコンパクト (c)Bisoh
レインカバーを広げるとこんなサイズ感 (c)Bisoh
レインカバーを装着したところ (c)Bisoh
サイドもしっかりレインカバーで覆われる (c)Bisoh
小物入れの下のファスナーを開けると上部荷室にアクセス出来る (c)Bisoh
取り外したカメラインサート&ディバイダー (c)Bisoh
カメラインサート&ディバイダーをバラしたところ。4つのパーツで構成されている (c)Bisoh
カメラインサートを外すと、上下荷室が貫通し、普通のバックパック的に荷室を広く使える (c)Bisoh
メーカーサイトにはこれらが取り外せるとまでは明記されていない。マンフロットに限らず、カメラ用品メーカー全般でそうなんだけど、イメージ優先で、こういったユーザーにとって大切な、使い勝手に関する詳細が書かれていない事が多い。そのせいで本当に買って良いものか迷う事がよくある。
メーカーの製品ページには写真なり動画なりを使った各部の使い勝手がわかる説明を掲載してもらいたい。こんな過疎ブログの需要なんてなくなったところでこちらも全く困らないので、メーカーにはしっかりして欲しい。
ノートPC収納部は、MacBook Pro 13インチ 2016-2019モデルが、割とギリギリの幅 (c)Bisoh
上部のカメラ用コンパートメントにカメラを収納すると、ノートPC収納部の開口部に余裕がなくなる。そのままノートPCを取り出すには苦労する。我が家のフルサイズミラーレス一眼のソニーα9だと、これを取り出してからノートPCを引っ張り出す、と言う手順を取る方が、一見面倒でも速くて楽。α6000系など、小型のAPS-C機なら入れたままでも大丈夫だと思う。
なお、この荷室自体は厚手のパッドがスッポリとノートPC全体を覆ってくれるため、ノートPCとカメラやレンズが干渉して傷つく心配がなく、その点は安心感が高い。
ノートPCを入れなければα9+SEL2470GMを横向きでも収納可能 (c)Bisoh
ノートPCを入れるとα9のEVFとSEL2470GMのフードが引っかかって入らない (c)Bisoh
ノートPC収納部はMacBook Pro 13インチをスッポリと覆ってくれるので、カメラと直接干渉しない (c)Bisoh
このフルオープンの状態で、自分が持ち出したい最大量のレンズで収納をシミュレーションしてみた。その組み合わせは、ソニーα9が1台と、SEL2470GM、SEL1635Z、SEL70300Gと言うレンズ3本。これだと超広角から望遠までフルカバー出来るから。
フルオープンしたMB MA2-BP-C (c)Bisoh
上部荷室だけだと仕切りを入れる前からバックパックの幅以上になってしまうので、この場合は上下両方の荷室を使うことになる。SEL1635Zをやめて「SAMYANG AF 18mm F2.8 FE」にすると、レンズ間の仕切りなしであれば収まる。元々機材の扱いが雑で、普通のバッグにカメラやレンズを素のまま放り込んでしまう人なので、これでも良いかなと思っちゃうんだけど、普通の神経を持ってる人はやめた方が良い。
やはりメーカー推奨の、カメラボディ+レンズ2本程度としておく方が重量的にも精神衛生的にも良さそう。保有機材の組み合わせとしては、α9+SEL2470GMとSEL70300Gが、このバックパックでの最大値か。逆に軽めの単焦点レンズなら3-4本詰め込めそう。
カメラの入れ方を考える。SEL1635Zにα9+SEL2470GM、SEL70300Gを横並び…これは無理 (c)Bisoh
SEL1635Zを抜いてSAMYANG AF 18mm F2.8 FEにしてみる。行けそう? (c)Bisoh
ディバイダーを使わなければ行けた (c)Bisoh
現実。上部荷室はカメラ+レンズに交換レンズ1本が良き (c)Bisoh
雲台と合わせて60cm弱のマンフロットのカーボン三脚。長すぎて重量バランスが悪い (c)Bisoh
気を取り直してPeak DesignのTravel Tripod(全長約39.5cm)をつけてみると、ピッタリ収まった。重量バランスも良く、背負っていても気になる点はナシ。当たり前だけど、やっぱりサイズなりの使い方をしないとダメだなと。このバックパックで三脚撮影に行く時は、Travel Tripodで行くことにする。
逆側(右手側)のポケットは三脚用ではなく、水筒や小物を入れるのに使うもので、布地の伸縮性が高い。自転車用ボトルを入れても大丈夫なので、それより細身の500mlペットボトルや水筒ならすんなり収納出来る。
Peak Design Travel TripodならMB MA2-BP-Cにピッタリ。まさに旅用三脚 (c)Bisoh
右手側のポケット。伸縮性に富んだ素材でボトルを入れやすい (c)Bisoh
自転車用ボトルを入れたところ (c)Bisoh
左手側ポケットは伸縮性はなく、三脚の脚や、そうでなければ薄手のものを入れておく感じ (c)Bisoh
左手側のポケットにボトルは入らない (c)Bisoh
MB MA2-BP-Cの限界まで詰め込まんと用意した荷物 (c)Bisoh
………なんとか収まったけど無理ある。バックパックがパツパツだし、重い。
体重計で量ってみたら8.3kgあった。自転車に乗らず、適したサイズのバックパックならこれでも平気な重さだけど、このMA2 コンパクト バックパックではバランス面のみならず強度面でも心配になる。
全部収納すると、見てからにパツンパツンになってしまった…。重量も8.3kg (c)Bisoh
まあこれは参考値と言うことで。ボトルは自転車に載せるし、三脚は滅多に持ち出さない。自分の普段使いに近い形にすると、以下の物になる。
これだと5kgピッタリになった。背負ってみても、慣れている重さだから全然平気。MacBook Proは必要なければ持ち出す事もないので、その分を交換レンズに回す、と言うこれまで通りの使い方でいけそう。
通常の荷物量はこれくらい。バックパックと合わせて5.0kgジャスト (c)Bisoh
トップの小物入れには財布、カードケース、予備バッテリーなどを入れておける (c)Bisoh
レインカバー、空気入れ、モバイルポーチ、エチケットポーチを収納した下部荷室 (c)Bisoh
でも自転車乗る時は、下に重い物が入っていると腰が痛くなりがちなので、この仕様が利点でもある。だからこそこれを買っているので、自立しない事は自分にとって欠点とまでは言えない。機能としてどれを取るか、というだけの話。
身長165cmのおじさんが背負うとこんな感じ。広角寄りで撮影してもらったので、手前側のバックパックが大きく見えるけど、実際はもう少しコンパクト感ある (c)Bisoh
左手側 (c)Bisoh
右手側 (c)Bisoh
正面から見たところ (c)Bisoh
斜めから (c)Bisoh
唯一不満と言える点は、肩紐の調整部分に余った紐の留め具がなく、それが長くダラリと垂れ下がってしまう点。歩いていてもこれが手にあたって気になるし、自転車に乗ってもバタつくので鬱陶しい。どこかに紐が引っかからないか気にもなる。ただしこれは自分で裁縫して幅広のゴム紐を輪にし、紐を重ねて通しておけば解決する。でも最初からつけといて欲しいなとは思う。
留め具がなく、肩紐の調整余り分が長く垂れ下がってしまうのが難点 (c)Bisoh
でも、今ってフラリと撮影行くのも憚られる状況だから、どうにも息苦しい。まずは1日でも早く新型コロナとか言うやつに退散していただいて、それからあちこち走り回りたいと思う。



この製品、アマゾンでは「ヴァイテックイメージング」と言う括りで出てくるのだけど、これは販売代理業者の社名っぽい。あまり意識した事はなかったのだけど、ZITZOやLOWEPROなどカメラ用品系ブランドをいろいろ取り扱っている会社らしい。ちなみに「MB MA2-BP-C」は、アマゾンの選択肢の容量表記に15.3Lとあるやつだ。
Mangrotto MB MA2-BP-C 仕様
まずはカタログスペックから。メーカーサイトの製品ページより引用。重量 | 1.1 kg |
外寸 | 26 x 17 x 44 cm |
内寸 | 24 x 16 x 40 cm |
カメラケース奥行 | 22 x 10 x 19.5 cm |
カラー | 黒 |
- バッグ上部に撮影機材、下部にパーソナルアイテムをコンパクトにまとめられるバックパック
- レンズ付きのミラーレスカメラ1台と交換レンズ、パーソナルアイテムの持ち運びに便利
- 上部の収納エリアは素早く簡単に機材へアクセス可能
- 13インチまでのノートパソコンを収納可能
- 側面にJoby Gorillapod 3K等の小型の三脚の取付けが可能側面にJoby Gorillapod 3K等の小型の三脚の取付けが可能
とまあこんな感じ。










上部のカメラ収納部は取り外し&位置調整可能
上部カメラ室の、いわゆるカメラインサートやディバイダーは、全てベロクロによる脱着式となっており、バックパック本体から完全に取り外すことが可能。つまり上下の荷室をつなげて1室の普通のバックパックとしても使うことが出来る。詳しくは写真を見ていただくとわかるかと。



メーカーサイトにはこれらが取り外せるとまでは明記されていない。マンフロットに限らず、カメラ用品メーカー全般でそうなんだけど、イメージ優先で、こういったユーザーにとって大切な、使い勝手に関する詳細が書かれていない事が多い。そのせいで本当に買って良いものか迷う事がよくある。
メーカーの製品ページには写真なり動画なりを使った各部の使い勝手がわかる説明を掲載してもらいたい。こんな過疎ブログの需要なんてなくなったところでこちらも全く困らないので、メーカーにはしっかりして欲しい。
ノートPC収納部とカメラ収納部との関係
ノートPCの収納部については、MacBook Pro 13インチの2016-2019モデルがギリギリ入るくらいのサイズしかない(撮影使用モデルはMBP 13 2019)。2015以前のモデルだとこれより厚みと幅があるからパツパツになりそう。WindowsノートPCでも薄型で前者に近いサイズのマシンでないと厳しそう。
上部のカメラ用コンパートメントにカメラを収納すると、ノートPC収納部の開口部に余裕がなくなる。そのままノートPCを取り出すには苦労する。我が家のフルサイズミラーレス一眼のソニーα9だと、これを取り出してからノートPCを引っ張り出す、と言う手順を取る方が、一見面倒でも速くて楽。α6000系など、小型のAPS-C機なら入れたままでも大丈夫だと思う。
なお、この荷室自体は厚手のパッドがスッポリとノートPC全体を覆ってくれるため、ノートPCとカメラやレンズが干渉して傷つく心配がなく、その点は安心感が高い。



フルオープンして、どんな組み合わせの収納が可能か考えてみる
このMB MA2-BP-C、三脚留め用のストラップを外すと、上から下までフルオープン出来る。これもメーカーサイトにちゃんと載ってないから困る。すごい使いやすいやん!このフルオープンの状態で、自分が持ち出したい最大量のレンズで収納をシミュレーションしてみた。その組み合わせは、ソニーα9が1台と、SEL2470GM、SEL1635Z、SEL70300Gと言うレンズ3本。これだと超広角から望遠までフルカバー出来るから。

上部荷室だけだと仕切りを入れる前からバックパックの幅以上になってしまうので、この場合は上下両方の荷室を使うことになる。SEL1635Zをやめて「SAMYANG AF 18mm F2.8 FE」にすると、レンズ間の仕切りなしであれば収まる。元々機材の扱いが雑で、普通のバッグにカメラやレンズを素のまま放り込んでしまう人なので、これでも良いかなと思っちゃうんだけど、普通の神経を持ってる人はやめた方が良い。
やはりメーカー推奨の、カメラボディ+レンズ2本程度としておく方が重量的にも精神衛生的にも良さそう。保有機材の組み合わせとしては、α9+SEL2470GMとSEL70300Gが、このバックパックでの最大値か。逆に軽めの単焦点レンズなら3-4本詰め込めそう。




収納可能な三脚は、トラベル向けのコンパクト三脚
三脚のポケットは左手側にある。まずやってみたのが、普段使いの長め(雲台含めて全長約59.5cm)の三脚。まあ見てからにバランスが悪い。背負ってみても上への突き出しが長くてフラつくので、これはアウト。雲台を外してバックパック本体の荷室に放り込んでおけば、なんとか我慢出来るかなと言うレベル。でもバランスの悪さは解消されず、実用的ではない。
気を取り直してPeak DesignのTravel Tripod(全長約39.5cm)をつけてみると、ピッタリ収まった。重量バランスも良く、背負っていても気になる点はナシ。当たり前だけど、やっぱりサイズなりの使い方をしないとダメだなと。このバックパックで三脚撮影に行く時は、Travel Tripodで行くことにする。
逆側(右手側)のポケットは三脚用ではなく、水筒や小物を入れるのに使うもので、布地の伸縮性が高い。自転車用ボトルを入れても大丈夫なので、それより細身の500mlペットボトルや水筒ならすんなり収納出来る。





まとめて入れてみた
さて、このバックパックの時にこんな装備で行くことはないなと思いつつ、ギリギリいけそうなところまで物を詰めてみた。収納したものは以下の通り。
- α9+SEL2470GM
- SEL70300G
- MacBook Pro 13インチ 2019モデル
- WACOM Intuos CTL-4100WL
- 財布
- カードケース
- 予備バッテリー
- モバイルポーチ(ACアダプター、SSD、ヘッドフォン、ケーブルなど)
- エチケットポーチ(ポケットティッシュ、ハンカチ、携帯歯みがきセットなど)
- 空気入れ
- レインカバー
- Peak Design Travel Tripod(三脚)
- Rapha Bidon(自転車用ボトル)
………なんとか収まったけど無理ある。バックパックがパツパツだし、重い。
体重計で量ってみたら8.3kgあった。自転車に乗らず、適したサイズのバックパックならこれでも平気な重さだけど、このMA2 コンパクト バックパックではバランス面のみならず強度面でも心配になる。

まあこれは参考値と言うことで。ボトルは自転車に載せるし、三脚は滅多に持ち出さない。自分の普段使いに近い形にすると、以下の物になる。
- α9+SEL2470GM
- MacBook Pro 13インチ 2019モデル
- 財布
- カードケース
- 予備バッテリー
- モバイルポーチ
- エチケットポーチ
- 空気入れ
- レインカバー
これだと5kgピッタリになった。背負ってみても、慣れている重さだから全然平気。MacBook Proは必要なければ持ち出す事もないので、その分を交換レンズに回す、と言うこれまで通りの使い方でいけそう。



不便な点、不満な点
収納自体はフレキシブルかつ必要とした容量があるから不満はない。しかし、カメラ収納部が上部にあるため、重量的に頭デッカチになる事もあって自立しない点は注意が必要。このバックパックを自立させるには、下部荷室もパツパツにするか、重くて安定するものを入れておかないといけない。でも自転車乗る時は、下に重い物が入っていると腰が痛くなりがちなので、この仕様が利点でもある。だからこそこれを買っているので、自立しない事は自分にとって欠点とまでは言えない。機能としてどれを取るか、というだけの話。





唯一不満と言える点は、肩紐の調整部分に余った紐の留め具がなく、それが長くダラリと垂れ下がってしまう点。歩いていてもこれが手にあたって気になるし、自転車に乗ってもバタつくので鬱陶しい。どこかに紐が引っかからないか気にもなる。ただしこれは自分で裁縫して幅広のゴム紐を輪にし、紐を重ねて通しておけば解決する。でも最初からつけといて欲しいなとは思う。

まとめ
上記のようなわずかな不満点は自己解決するとして、サイズ感や使い勝手については、Mangrotto MB MA2-BP-Cは思った通りの物だった。身長が低いから、大きなバックパックを背負うと何かと大げさな雰囲気が出てしまうのだけど、このサイズなら自分自身とのバランスも良い。これから使い倒していきたい。でも、今ってフラリと撮影行くのも憚られる状況だから、どうにも息苦しい。まずは1日でも早く新型コロナとか言うやつに退散していただいて、それからあちこち走り回りたいと思う。
Amazon