INCASE DSLR Pro Pack 大容量で仕分けもしやすいカメラ用バックパック

2018/07/14(土) - 23:44 | bisoh
もう1年以上ブログ書いてなかった…。とは言えやめる程でもないので再出発してみることに。今回は新しく買ったカメラ用バックパック、INCASEの『DSLR Pro Pack』のお話。

INCASE DSLR Pro PackINCASE DSLR Pro Pack (c)Bisoh
プロ/アマ問わず、多くのフォトグラファーが難民と化すカメラバッグ問題。自分も長時間探して「これだ!」と感じては購入し、「なんか違う…」と手放したり、部屋の片隅に置かれっぱなしになったりを繰り返している。

前回自分が購入したのはKickstarterでクラウドファンディングしたPeak Designの『Everyday Back Pack 30L』。これも気が向いたら詳しくレビューしたいんだけど、どうも自分には使いづらく、現在はただの自宅用カメラ機材ケースの1つになってしまっている。思ったより物が入らないのと、仕切りの間や上部のフタなど、隙間だらけで収容物保持の点で不安になるのが最大の難。

そこから長らく経って先日購入したのがINCASE『DSLR Pro Pack』。やっぱり良い物はちゃんと書きたくなるなあと思い、久しぶりに気力を絞ってレビューすることに。公称の容量はEveryday Back Pack 30Lより少ない26Lなのだけど、断然DSLR Pro Packの方が収容力があって、不安も少ない。それになんと言っても価格が16,000円前後。大容量のカメラ用バックパックの中ではかなり安い。

DSLR Pro Packの品番は『CL58068』。旧型は「CL58059』。新型は外側の素材がナイロン製になっていて、防水・防汚の点で優れているとか。

INCASE DSLR Pro Pack 正面。INCASE DSLR Pro Pack 正面。 (c)BisohINCASE DSLR Pro Pack 背中側。こちらのクッション部分が開いてカメラ用の部屋へアクセス出来るINCASE DSLR Pro Pack 背中側。こちらのクッション部分が開いてカメラ用の部屋へアクセス出来る (c)Bisoh

INCASE DSLR Pro Pack 右手側。フリーとファスナー付きのポケットが1つずつあるINCASE DSLR Pro Pack 右手側。フリーとファスナー付きのポケットが1つずつある (c)BisohINCASE DSLR Pro Pack 左手側。三脚固定用のストラップを2本装備INCASE DSLR Pro Pack 左手側。三脚固定用のストラップを2本装備 (c)Bisoh

自分がカメラ用バックパックに求める性能は以下の通り。

  1. シンプルな見た目
  2. バックパック上部からカメラにアクセス出来ること
  3. 上部にカメラを収めたまま、下部を空にした状態でも運用可能なこと
  4. α9 x 2台、ズームレンズ3本、ストロボ1本、MacBook Pro 13インチ、その他必要な周辺機器が丸々収まること
  5. 上記機材類を全て入れた上でさらに余裕があること
  6. 収容機材がガタついたり、外に落ちる心配がないこと
  7. そこそこ雨に強い

届いたDSLR Pro Packを使ってみると、これらがほぼクリアー出来ており、かなり嬉しかった。それではどれだけのものか実際に見てみよう。

ノートPC、周辺機器用コンパートメント

DSLR Pro Packは前後で2部屋に分かれている。ノートPCや周辺機器を収納する部屋と、カメラ関連機材を収納する部屋。まずは前者をチェック。

上部手前にあるのが小さな小物入れ。これはコンパクトサイズの財布とABUSのチェーンロックが入った。さらに名刺入れくらいなら追加で入れられる容量を持っている。その下の広いフラット面も実は袋状になっていて、ここが使えるとは知らずに購入したため、ちょっと嬉しい誤算だった。タオルなど、使用頻度が高くて安価な物をここに入れておくと良さそう。

日頃使用しているコンパクトウォレット日頃使用しているコンパクトウォレット (c)Bisoh普段使いのABUSの短めチェーンロック普段使いのABUSの短めチェーンロック (c)Bisoh

正面上段にある小物入れ。思ったより収納力がある正面上段にある小物入れ。思ったより収納力がある (c)Bisoh全開にしてもサイドにヒレがあり、中の物がこぼれにくくなっている全開にしてもサイドにヒレがあり、中の物がこぼれにくくなっている (c)Bisoh

財布とチェーンロックが一緒に入る。財布とチェーンロックが一緒に入る。 (c)Bisoh
最前のフラットな面も袋状になっていて、物入れとして使える最前のフラットな面も袋状になっていて、物入れとして使える (c)Bisoh袋の深さは25cmほど袋の深さは25cmほど (c)Bisoh

ノートPC用のコンパートメントはカメラ用と同じくらいの厚みがあり、かなり広い。開口部もバックパックの半分の高さまであり、奥に入れた物へもアクセスしやすくなっている。ここへ入れたのは、ざっと以下の物たち。

  • MacBook Pro 13インチ(Early 2015)
  • Wacomペンタブレット Intuos CTL-4100WL(Sサイズ)
  • クロッキー帳 & 4色ボールペン
  • 周辺機器用2段式ガジェットケース
  • 自転車用ツールポーチ

PCやガジェットを収めるコンパートメント。奥行きも深さも余裕があるPCやガジェットを収めるコンパートメント。奥行きも深さも余裕がある (c)Bisohコンパートメントは45cmほどの深さコンパートメントは45cmほどの深さ (c)Bisoh

ボールペン、小さめのクロッキー帳、A5サイズのペンタブレット、MacBook Pro 13インチが各スリーブに収まるボールペン、小さめのクロッキー帳、A5サイズのペンタブレット、MacBook Pro 13インチが各スリーブに収まる (c)Bisoh
ノートPCスリーブは15インチも入るそうなので、13インチだと余裕があるノートPCスリーブは15インチも入るそうなので、13インチだと余裕がある (c)Bisohここまで入れてファスナーを閉じたところここまで入れてファスナーを閉じたところ (c)Bisoh

フル装備時に使う、厚みがある2段式のガジェットケースを入れてみるフル装備時に使う、厚みがある2段式のガジェットケースを入れてみる (c)Bisoh
ちゃんと入る!ちゃんと入る! (c)Bisohガジェットケースを入れてもまだ隙間や上面に物が入れられるガジェットケースを入れてもまだ隙間や上面に物が入れられる (c)Bisoh

携帯ポンプのミニモーフG携帯ポンプのミニモーフG (c)Bisohライド時のツールポーチ。車種によって分けているとすぐ置き忘れるのでCX用とロード用のチューブは重くてもかさばっても常備しているライド時のツールポーチ。車種によって分けているとすぐ置き忘れるのでCX用とロード用のチューブは重くてもかさばっても常備している (c)Bisoh

ガジェットケースの横にミニモーフGが、手前にツールポーチが収納されたガジェットケースの横にミニモーフGが、手前にツールポーチが収納された (c)Bisoh詰め詰めのノートPC用コンパートメントを閉じたところ詰め詰めのノートPC用コンパートメントを閉じたところ (c)Bisoh


撮影機材用コンパートメント

さて、肝心のカメラやレンズ等の撮影機材を入れる背中側のコンパートメントはどうかと言うと、ソニーα9をしっかり2台、標準と望遠のズームレンズを装着し、撮影にすぐ入れる状態で収納出来てしまった。収納した機材は以下の通り。

  • α9 + SEL24105G(フードを正位置に装着)
  • α9 + SEL70300G(フードを正位置に装着)
  • SEL1635Z
  • ストロボ HVL-F45RM
  • KENKO レインカバー 2個
  • SEL50M28(50mmマクロレンズ)
  • 小型ブロワー

ベルクロで脱着出来る間仕切りは、下の写真に写っているものが全てで、足りなくて困ることはないと思う。実際に上記機材を収納すると、5枚ほど余った。

今回収納した撮影機材たち今回収納した撮影機材たち (c)Bisoh
背中側のクッション部を開けるとカメラ機材用のコンパートメントへアクセス出来る背中側のクッション部を開けるとカメラ機材用のコンパートメントへアクセス出来る (c)Bisoh
2台のα9にSEL70300GとSEL24105Gを装着し、フードも撮影体制にした状態でしっかり収まった2台のα9にSEL70300GとSEL24105Gを装着し、フードも撮影体制にした状態でしっかり収まった (c)Bisoh
フタとなっているクッション部を閉じたところフタとなっているクッション部を閉じたところ (c)Bisohショルダーストラップを元に戻すと背負える状態にショルダーストラップを元に戻すと背負える状態に (c)Bisoh

PC部屋もカメラ部屋もパツパツになったINCASE DSLR Pro PackPC部屋もカメラ部屋もパツパツになったINCASE DSLR Pro Pack (c)Bisoh

バックパック上部からカメラへの直接アクセス

残りはこれ。この構造が欲しかったから、このDSLR Pro Packを選んだと言っても過言でない。フードをひっくり返すことなくα9 + SEL24105Gが収まり、それを上部からすぐに取り出せる。これは快適そのもの。超広角ズームのSEL1635Zをその横に入れておけるため、レンズ交換も楽に行える。

加えて仕切りが自在に動かせるため、カメラとレンズを上部だけに入れ、下を軽くした状態での使用も可能。この状態を保持出来て特に嬉しいのは、自転車に乗っている時。おかげで腰への負担がかなり軽減された。カメラ1台で良い時はこの形態がベスト。

バックパック上部を開くと、上に置いたカメラやレンズに直接アクセス可能バックパック上部を開くと、上に置いたカメラやレンズに直接アクセス可能 (c)Bisoh
SEL1635Zやα9 + SEL24105Gがすぐに取り出せるSEL1635Zやα9 + SEL24105Gがすぐに取り出せる (c)Bisoh開口部が広く、出し入れもスムーズ開口部が広く、出し入れもスムーズ (c)Bisoh

仕切りが自在に動かせるため、こんな風に上部荷重な配置も出来る仕切りが自在に動かせるため、こんな風に上部荷重な配置も出来る (c)Bisoh

側面部について

やや不満が残ったのが側面部のポケット。全然余裕がない。他の部分がタップリの収納力を備えていながら、側面はギリギリのつくりとなっている。

まず、右手側ポケットにペットボトルを入れようとしても、中に撮影機材が入っていたり、同箇所にあるファスナー付きポケットに物が入っていると収まらない。三脚固定用の左手側も、ストラップだけでなく、それを支えるポケットが下部に欲しかったところ。この辺は都度工夫しながら運用することになりそう。

上開きのポケットはペットボトルがなんとか入るが、浅めで脱落の不安がある上開きのポケットはペットボトルがなんとか入るが、浅めで脱落の不安がある (c)Bisohファスナー付きポケットにはコンパクトタイプの財布くらいなら入れておけるファスナー付きポケットにはコンパクトタイプの財布くらいなら入れておける (c)Bisoh

財布を入れるとペットボトルが入らなくなる。深さと広さに加え、フチに脱落防止のゴムひもが欲しいところ財布を入れるとペットボトルが入らなくなる。深さと広さに加え、フチに脱落防止のゴムひもが欲しいところ (c)Bisoh

DSLR Pro Packをオススメ出来る人、出来ない人

やはり自分と同じくミラーレス一眼を2台体制で使う人に勧めたい。逆に一眼レフで2台体制ならこのバックパックは選択肢に入らないと思う。また、ミラーレスでもバッテリーグリップ使用者にはお勧め出来ない。レンズ装着状態で収まらないためだ。あくまでミニマルで行きつつ、多くの状況(焦点距離)に素早く対応したい人向けと言う感じ。

個人的には横幅があと3-4cm広ければもっと良いかなと。そうするとカッパや2-3泊分の着替えまで入れられそうなので。

背負い心地も悪くない。メッシュタイプのクッションが程よい幅と厚みで背中や肩を覆ってくれている。とは言え、さすがに夏場の蒸れは回避出来ない。もちろんこれが悪いと言うのではなく、バックパック全般の致し方ない面。そもそも今年は暑すぎる。ここは通気性の良いメッシュパッドなんかを追加すると改善されるかな。

INCASE DSLR Pro Packを背負ってライドしてみたINCASE DSLR Pro Packを背負ってライドしてみた (c)Bisoh
程よいクッションのおかげで負荷は感じないけれど、夏はさすがに背面と肩が蒸れる。何かしら工夫したい程よいクッションのおかげで負荷は感じないけれど、夏はさすがに背面と肩が蒸れる。何かしら工夫したい (c)Bisoh