スリムになったSTI、シマノ105 ST-5700 ST-R700からの交換&レビュー

2014/04/15(火) - 23:22 | bisoh
ブレーキキャリパー BR-6700とともに同時に交換した奥様バイク用デュアルコントロールレバー、シマノ 105 ST-5700。シムによるリーチアジャストを標準機能としたのが何より嬉しい変更点。これまで使っていたST-R700と比較しながら取り付けレビュー。

SHIMANO 105 ST-5700SHIMANO 105 ST-5700 (c)Bisoh
ST-5700の箱ST-5700の箱 (c)Bisohフタを開けたところ。本当はレバーそれぞれがビニールに包まれてたフタを開けたところ。本当はレバーそれぞれがビニールに包まれてた (c)Bisoh

105系はアルテグラ以上と違って、梱包はそこまで立派でない。もちろん箱が多少良いか悪いかで困ることはないから問題なし。立派な箱は別の物入れとして使うことはあるけどね。

シフト&ブレーキケーブルやシム、BB下のケーブル通しが付属シフト&ブレーキケーブルやシム、BB下のケーブル通しが付属 (c)Bisohシムの機能説明用の黄色い紙がついている。前に引くだけで外れるシムの機能説明用の黄色い紙がついている。前に引くだけで外れる (c)Bisoh

自分は105 ST-5700がこの世代の中では一番見た目が好き。横から見てブラケットの先端が鋭角的なのはこれだけ。ST-6700やST-7900は先端がヌルっとしていて、ちょっぴり鈍い印象を受ける。

そういう意見が他にもあったかはわからないけれど、現世代のST-9000やST-6800はロードバイクコンポらしいスピードを感じられるデザインになった。

ST-R700について

で、こちらが交換前のST-R700。この世代において、標準でリーチアジャスト機能がついた唯一のSTI。

自分はこの世代のSTIは、頭デッカチでだいぶいただけなかったと思っている。奥さんの手に合わせてリーチアジャスト機能があるものを選んだが、そのグリップの膨らみの大きさゆえに、本来目指した対象の人達にとって、リーチアジャストがあまり機能していなかった。下ハン握った時はある程度恩恵があったものの、上ハンの時は機能する範囲が狭かった。

この世代のSTIは、細身にデザインされた最上位のDURA-ACE ST-7800系統だけが良かったと思う。ST-R700やその他のグレードも、ST-7800と同じにしていたら評価が全く違っていたはず。

これまで使っていたSHIMANO ST-R700これまで使っていたSHIMANO ST-R700 (c)Bisoh
ST-R700が付いていた奥さんのロードバイクST-R700が付いていた奥さんのロードバイク (c)Bisoh頭デッカチでリーチアジャストしても距離があり、意外に握りづらかったST-R700頭デッカチでリーチアジャストしても距離があり、意外に握りづらかったST-R700 (c)Bisoh

余談だけど、デュアルコントロールレバーに関しては、カンパニョーロの設計思想の方が評価出来る。エルゴレバーの形状デザインは昔から上位も下位も揃っているため、デザインや握り具合の違いで購入を躊躇することがない。あるのはグレードによる変速性能や素材の違いのみだから、予算に合わせて素直に選べる。高いけど…。

ST-5700のリーチアジャスト

対するST-5700はと言うと、そういった前世代の不満が解消されている出来具合。105グレードからリーチアジャストを標準化したのは素晴らしい。

2サイズのシムによってレバー先端のリーチ短縮を0mm、5mm、10mmと段階的に調整出来るのはもちろんとして、なんと言っても先端への無駄な膨らみがなくなったことで、上ハンでちょっと握りがズレていても、ちゃんとレバーを倒せる位置に指がかかる。これは安全面で大きい。

シム取り付け用のツメ。シムは上にまくりながら引っ張ると容易に外れるシム取り付け用のツメ。シムは上にまくりながら引っ張ると容易に外れる (c)Bisohシムを取り付けるとこんな感じシムを取り付けるとこんな感じ (c)Bisoh

シムなしシムなし (c)Bisoh5mmシムを付けたところ5mmシムを付けたところ (c)Bisoh10mmシムを付けたところ10mmシムを付けたところ (c)Bisoh

ST-5700とST-R700を並べて比較

2つの違いはこうして並べてみるとさらに良くわかる。レバーのピボット位置の変更によって、引き易さも向上している。見た目のモッサリ感がそのまま操作性の低下に繋がっていたST-R700とはフィーリングはまるで違う。

ST-R700(左)とST-5700。ST-5700の方がシャープで見た目もかっこいいST-R700(左)とST-5700。ST-5700の方がシャープで見た目もかっこいい (c)Bisoh
内側。シフトケーブル穴の有無でケーブルルーティングが変わったのがわかる内側。シフトケーブル穴の有無でケーブルルーティングが変わったのがわかる (c)Bisohブレーキレバーの距離を変えるシムもコンパクトになったブレーキレバーの距離を変えるシムもコンパクトになった (c)Bisoh

シムを付けた状態のST-R700とST-5700シムを付けた状態のST-R700とST-5700 (c)Bisoh
ST-5700はシムの小型化によって、それを付けた状態でもデザインに大きな影響を及ぼしていない。むしろ帽子の庇みたいな感じでアクセントになってくれている。あとはもちろん、シフトケーブルのルーティングの違い。ブレーキケーブルと同様にハンドルに這わす形になったことで見た目のスッキリ感が上がった。

ST-5700の取り付け

とまあ余計なことを考えながら取り付け開始。やりづらい点はなく、スムーズに作業は進められた。とりわけブレーキケーブルは、レバーを倒すだけで穴の出口側も見えるから、通すのは楽。

ラバーは結構めくっても大丈夫。ラバーの間に見える金具の中にハンドル固定用ボルトがあるラバーは結構めくっても大丈夫。ラバーの間に見える金具の中にハンドル固定用ボルトがある (c)Bisohブレーキレバーを下げるとブレーキケーブルの出口側の穴が見えるブレーキレバーを下げるとブレーキケーブルの出口側の穴が見える (c)Bisoh

ケーブルはこんな風に出てくる。右レバーだと内側(写真左側)がブレーキ、外側がシフトケーブルはこんな風に出てくる。右レバーだと内側(写真左側)がブレーキ、外側がシフト (c)Bisohアウターケーブルを通したところアウターケーブルを通したところ (c)Bisoh

シフトケーブルはレバー先端ではなく、ブラケット中央下側から通す形になっていた。わかってしまえば良いものの、ハンドル固定だケーブル通しだとラバーをめくっていると、新品なのにラバーに折り目がついたり、伸びてわずかにダブついたりして、ちょっぴりやるせない。

ST-5700のシフトケーブルは、ブラケットの下側から通すST-5700のシフトケーブルは、ブラケットの下側から通す (c)Bisohブレーキケーブルのタイコはこんな風に収まるブレーキケーブルのタイコはこんな風に収まる (c)Bisoh

そうしてケーブル通して、シフトとブレーキの調整までやったらバーテープを巻いておしまい。ST-R700の時に比べて、なかなかスマートなフォルムになったなーと自己満足。

バーテープ巻いて取り付け完了!バーテープ巻いて取り付け完了! (c)Bisoh
残りの懸案はハンドル。今装着しているのはNITTOのMod.184-STIで、前世代であるST-R700〜ST-7800に合わせて設計されたもの。ST-5700のブラケットとハンドルの上面をフラットにするためには設定された場所より少しズレた位置に取り付けることになった。

この状態でも固定はしっかり出来たけれど、なんだか気持ち悪いので、そのうちこれの交換もしなければと考えている。